ソフトウェアエンジニアの履歴書の書き方|副業・転職・フリーランス用
この記事で書かれている「ソフトウェアエンジニアの履歴書として、どういうポイントが見られて、どういうポイントを意識して書くべきか」を見ることで、 履歴書の書き方についての理解が深まるようになります。
では、見ていきます。
はじめに
履歴書を書くときのポイントについて、下記の観点で解説します。
- 書くときのポイント
- 見られるポイント
それぞれについて、見ていきます。
書くときのポイント
履歴書を書くときのポイントについて、下記の観点で解説します。
- 数字で書く
- 端的に書く
- 正確に書く
1つずつ見ていきます。
1. 数字で書く
数字を使って表現することは特に重要です。特に成果・実績については必須と考えていいかと思います。
実際のビジネスにおいても、きちんと数字を見ているかどうかがここからも読み取れます。
履歴書に書くときは、Google が提案している Accomplished [X] as measured by [Y] by doing [Z]
のフレームワークを使っていくことをおすすめしています。
下記のような内容になります
- 例) APIの再構築により、サーバーの応答時間が15%向上
- 例) パフォーマンスチューニングを行い、アプリの起動速度を50%改善しました。
詳細はこちらで解説しています。
2. 端的に書く
わかりやすいように端的に書いてください。
読む人は、たくさんの履歴書を見ているため履歴書1つあたりの読む時間はあなたが思っているよりも短いケースがあります。
そのため、下記のようなことを意識して書いていくと端的になります。
- 箇条書きで書く。
- 結論から書く。
- 1文を短く書く。
3. 正確に書く
日本語や技術用語について、正確に書いてください。
特に、ソフトウェアエンジニアとして文章が正しくなく雑だったりすると、それがあなたのスキルセットやマインドセットについて下記のような印象を与えてしまいます。
- この人はプログラムを雑に書きそう
- この人とテキストコミュニケーションをするのが難しそう
履歴書を読む側はこういうことも読み取ろうとするので、きちんと書くようにしましょう。
(おまけ)技術用語のミス例
技術用語でよくあるミスは下記のようなものなので、書き終わった後にきちんとチェックしてください。
- 例1)
- NG:
Github
- OK:
GitHub
- NG:
- 例2)
- NG:
Typescript
- OK:
TypeScript
- NG:
見られるポイント
履歴書で見られるポイントについて、解説します。
- スキルセット
- 成果と実績
- 将来の方向性
- マインドセット
1つずつ見ていきます。
1. スキルセット
あなたの持っているスキルセットについて、履歴書を通して確認します。
スキルセットは主に下記に分解できます。
- a. ハードスキル(技術力、設計力、使えるプログラミングなど)
- b. ソフトスキル(マネジメントスキル、コミュニケーションスキルなど)
- c. メタスキル(学習能力、問題解決能力など)
詳細はこちらで解説しています。
それでは履歴書において、具体的にどのように書いていけばいいのか具体的にみていきます。
a. ハードスキル
ハードスキルとは、具体的な技術力や設計力などのことです。
ソフトウェアエンジニアとしては、どのプログラミング言語をどれくらい使えるのか、どういったシステム開発ができるのかなどが該当します。
- プログラミング言語
- 例) Next.js / TypeScript を使ってバックエンドとの連携をメインにしたフロントエンド開発が得意です。
- 例) Next.js / Go によるフルスタックで、フロントからバックエンドまで一貫して作るのが得意です。
- 例) Go によるDDDを中心としたバックエンド開発が得意です。
- プロジェクト規模
- 例) パフォーマンスを考慮した大規模システムの設計・開発が得意です。
- 例) プロジェクトの立ち上げが得意で、技術選定から開発までを一貫して行ってきました。
(オプション)アウトプット・ポートフォリオ
特に、このハードスキルについてはアウトプットが見れる状態なことが望ましいです。具体的には下記のようなものです。
- GitHub
- 技術記事・ブログ
- 個人開発
ただし、アウトプットがない人も多いのでこの点はあくまでオプションです。 もし、アウトプットがないなら履歴書をきちんと作り込むことがより求められます。
b. ソフトスキル
ソフトスキルは、マネジメント・コミュニケーション・文章能力などビジネスのコアなスキルです。
- 例) M人のエンジニアのチームにてリーダーとしてをプロジェクトをまとめてきました。
- 例) フルリモートのチームでも、Slack・Zoomを使って円滑なコミュニケーションを行ってきました。
- 例) Bizチームとコミュニケーションを取りながら、技術的な側面からの仕様を決めていきました。
ソフトウェアエンジニアをしていれば、コミュニケーションをする機会は多くあります。
リーダー経験などがなくても、普段からどういったコミュニケーションをしてきたのかを書くようにしてください。
また、ソフトスキルとして履歴書というビジネス文書のクオリティも見られます。 日本語の文章レベル、構成力、内容の説得力などから、文書作成や論理構造などのビジネススキルが読み取れるためです。
c. メタスキル
メタスキルは、学習能力・問題解決能力などのことです。
ソフトウェアエンジニアでは、新しい技術の習得や問題解決が求められるため、このスキルも重要です。
- 例) 新しくプロジェクトにジョインしたときに、わからないときは積極的に有識者にペアプロを依頼して理解していきました。
- 例) 新しい技術としてXというものを個人で学習し、プロジェクトに導入しました。
2. 成果と実績
あなたが過去にどのような成果を出してきたのかの実績を履歴書から読み取ります。
1つのプロジェクトに対して、下記のように書いていきます。
- 例1) Xという機能を実装して、ユーザー数をM人に増やしました
- 例2) リファクタリングをした結果、デプロイ時間をN分短縮しました
- 例3) パフォーマンスチューニングを行い、アプリの起動速度を50%改善しました。
3. 将来の方向性
あなたが将来をどのような方向へ進めたいのか、履歴書から読み取ります。
- a. キャリアの方向性
- b. カルチャーの方向性
「本人方向性」と「会社が目指すべき方向性」のミスマッチがないかを確認されます。 ですが、無理に会社に合わせる必要はありません。 自分のキャリアの方向性をきちんと書くようにしましょう。
1つずつ見ていきます。
a. キャリアの方向性
あなたが将来どのようなキャリアにしていきたいかの方向性です。
例えば、1つの領域を狭く追求したい人や、浅く広くやりたい人もいます。
- 例1) フロントエンドエンジニアの専門性を上げて、アクセシビリティ・UIに特化していきたいです。
- 例2) フロントエンドエンジニアですが、バックエンドも深めてフルスタックとして活躍したいです。
b. カルチャーの方向性
あなたがどのようなスタイルでどのような会社で働きたいのかの方向性です。 例えば、下記のような観点です。
- 例1) フルリモートを前提としたチームで働きいたいです。
- 例1) ペアプロ・モブプロが多いチームで働きたいです。
- 例1) 技術負債を放置せず、20%の時間をリファクタリングに使えるようなチームで働きたいです。
- 例2) ワークライフバランスを重視したチームで働きたいです。
4. マインドセット
あなたがどのような人間なのか履歴書から読み取ります。
特に、下記のような観点で見ることが多いです。
- a. 人に対する姿勢
- b. 技術に対する姿勢
- c. 仕事に対する姿勢
マインドセットについて、詳細はこちらで解説しています。
ただ、この観点は特に面接中に確認されることの方がメインになります。 ですが、履歴書からも読み取ろうとするので意識しておくといいかと思います。
それぞれ見ていきます。
a. 人に対する姿勢
人に対して、どのような姿勢で接しているのかを読み取ろうとします。
下記のような観点で見ます。
- 他人に対してリスペクトがあるか
- 邪悪ではないか
特に「ブリリアントジャークではないか」のチェックはできる限り行います。 ブリリアントジャークとは、有能だけども人間として邪悪さを持ち合わせているような人です。
b. 技術に対する姿勢
技術に対して、どのような姿勢で接しているのかを読み取ろうとします。
下記のような観点で見ます。
- 新しい技術習得に対して、積極的か?
- 新しい技術習得にばかり興味を持っていないか?
- 今の技術に対して、どのように向き合っているか?
- コンピュータサイエンス・低級レイヤーに向き合っているか?
- なぜどの技術を使うのかを意識しているか?
c. 仕事に対する姿勢
仕事に対して、どのような姿勢で接しているのかを読み取ろうとします。
下記のような観点で見ます。
- オーナーシップを持って仕事をしているか?
- 受け身になっていないか?
- 必要なことは自分から提案して仕事を進めているか?
- 不要なことは自分から提案して仕事を無くすようにしているか?
まとめ
ソフトウェアエンジニアの履歴書の書き方について解説してきました。
この記事がどなたかの参考になれば幸いです。