エンジニアがなぜ副業をするべきなのか|メリット・デメリットまとめ
現在は技術面接官をしていてエンジニア副業を希望する候補者に技術面接をしています。
なぜエンジニアは副業をするべきなのか
結論、副業は「かけるコスト以上に、得るものが大きい」というのが理由です。
それでは「かけるコスト」と「得られるもの」とは具体的になんでしょうか?下記のようになります。
- かけるコストは「時間」
- 得られるものは「有形資産」「無形資産」「意識が変わる」など
それぞれ、メリット、デメリットという形で見ていきます。
- 1. 好きなことができる
- 2. 有形資産が増える(お金)
- 3. 無形資産が増える(スキル、コネクションなど)
- 4. 意識が変わる
- 1. 時間的コストが高い
- 2. (未経験の場合)ハードルが高い
1つずつみていきます。
エンジニアが副業をするメリット
エンジニアが副業をするメリットについて、大きく分けて下記の観点で考えられます。
- 1. 好きなことができる
- 2. 有形資産が増える(お金)
- 3. 無形資産が増える(スキル、コネクションなど)
- 4. 意識が変わる
それでは、1つずつ見ていきます。
1. 好きなことができる
副業のメリットとして、好きな仕事を自分で選んでできるようになります。
本業で仕事をするとき、「自分がやりたい仕事」と「会社の方向性」が必ず一致するとは限りません。 例えば、コードを修正したいのに新しい機能をどんどん作らないといけない、などのケースです。
その点、副業では自分がやりたいことだけを選んで仕事ができます。 もちろん、1つの現場で経験していくとその副業先の都合によっては自分のやりたいことができないこともありますが、 もし本当にやりたくなければ副業をやめればいいだけです。
本業と副業の違いの1つとして、辞めやすいという点もあるかと思います。
2. 有形資産が貯まる
副業のメリットとして、お金という有形資産を貯めることができます。
有形資産とは、不動産・金など目に見える資産のことです。
「お金を貯められる」なんて当たり前と思うかもしれませんが、この観点についてもきちんと考えていきます。 特に、この点について下記の特徴があります。
- a. 複数の収入源ができる
- b. 本業よりも効率的に稼げる
a. 複数の収入源ができる
本業での収入源とは別に副業での収入源を新しく作ることができます。
仮に本業での収入が減ったとしても、副業のおかげでリスク分散ができます。
b. 本業よりも効率的に稼げる
本業よりも効率的に稼ぐことができます。 観点として、下記の2つで考えてみます。
- 「節税」
- 「伸び率」
「節税」について、副業では様々な節税が行えるため、 例えば下記のようなケースみたいに同じ金額を稼いでいても副業をしている人の方が最終的な手取りは大きくなります
- 1) 本業:年収1,000万円
- 2) 本業:年収700万円、副業:年収300万円
「伸び率」について、本業で年収を100万円を増やす労力と、副業で100万円を稼ぐ労力では、副業の方が労力が少なく達成しやすいです。 特に、確実性の観点で「本業だと本当に年収が上がるのか」は保証されていませんが、副業の場合は「やれば確実に稼げる」という違いがあります。
3. 無形資産が貯まる
副業のメリットとして、無形資産を貯めることができます。
無形資産とは、目に見えないような資産のことです。 具体的には、下記のようなものです。
- 技術力
- キャリア
- コネクション
- 起業・独立・副業ナレッジ
エンジニアが取り扱う「有形資産・無形資産」については、こちらで詳しく解説しているので、参考にしてください。
副業で無形資産を得るとどうなるか
それでは、副業で得たこういった無形資産によって、どういうことができるようになるでしょうか? 下記のような観点があります。
- キャリアアップ|本業で出来ることが増える
- キャリアチェンジ|副業を足掛かりに新しいことを出来るようになる
- 独立|起業やフリーランスにつながる
「キャリアアップ」について、副業で得たナレッジを現職に持ってくることで、現職で成果を出しやすくキャリアアップにつながります。 例えば、副業で小さなサービスの開発をインフラ構築から行えば、本業でもアプリケーション開発だけでなくインフラ構築・改善に手を出しやすくなります。
「キャリアチェンジ」について、副業で得たナレッジを足掛かりにキャリアの方向性を変えることができます。 例えば、副業でUI/UXデザインをやっていけば、本業でのエンジニアと掛け合わせてデザインエンジニアのキャリアへ自分で選ぶこともできます。 この点の一番大事な点は、自分でキャリアパスを操作しやすい点です。
「独立」について、副業で得た知識をもとに独立や起業をしやすくなる点です。 副業で行う仕事内容は、フリーランスや一人社長の起業とかなり近いモノになります。 そのため、副業をした経験があれば、独立や起業に対して心理的なハードルを下げるだけでなくスキル・知識の観点で始めやすくなります。
4. 意識が変わる
副業を通して、キャリア意識を変えることができます。
抽象的な内容ですが、副業をすることで下記のような感覚を得ることができると思っています。
- a. エンジニア市場の感覚を意識できる
- b. 現在の自分の市場価値がわかる
それぞれ見ていきます。
a. 意識が変わる|エンジニア市場を意識できるようになる
特に正社員+転職未経験だと、エンジニア市場という観点で物事を考えることが少ないかと思います。
副業をすることで、市場における自分の今の立場や、今後はどうするべきなのか、という意識を持てるようになります。 こういった意識は、普段の仕事をするときでもかなり重要で、仕事をするときに「どのような仕事をするのか」「なぜその仕事をするのか」という理由において、 「市場価値が上がるから」という側面でも考えるようになるからです。
この意識が効いてくるのは、「転職するタイミング」や「副業などで案件を選ぶとき」です。 なぜなら、そのタイミングで面接時に「今まで何をしてきて、どんな成果があるのか」を語る必要があるからです。
b. 知識が増える|現在の自分の市場価値がわかるようになる
副業を通じて、エンジニア市場の中で自分の価値がわかるようになります。
副業を始めるときは仕事を探すで「どの案件にするのか」といくつもの案件を見ることになります。 このときに、案件ごとの相場感や市場の基準などがわかるため、相対して自分が今どのようなポジションなのかが見えてきます。
また、副業を始めるときや契約更新のときに自分の単価を自分で決める必要があります。
これはつまり「自分の市場価値」がわかるようになるわけです。
エンジニアが副業をするデメリット
エンジニアが副業をするデメリットについて、大きく分けて下記の観点で考えられます。
- 1. 時間的コストが高い
- 2. (未経験の場合)ハードルが高い
それぞれ見ていきます。
1. 時間的コストが高い
副業をする最大のデメリットは、時間的コストが高い点です。
特に正社員の場合はそもそも自由な時間が少ない上、その中から副業の時間を捻出する必要があります。 そして副業では基本的に稼働時間に応じて報酬が発生するため「どれだけ時間を使うか?」が収入にも直結します。
そのため、どのような副業をするにしても、時間的コストがかかることは避けられません。
「エンジニアの副業時間」という観点では、下記で詳しく解説しているので、参考にしてください。
2. ハードルが高い(未経験の場合)
未経験の場合は、副業をするまでのハードルが高くまた仮に始められたとしても成果を出せれずに契約解除となるリスクが高い点です。
未経験と表現していますが、この点は「今までの経験・スキルがない領域において副業をする」という点においての話になります。 例えば、一般的なエンジニアがデータエンジニアやAI系などの領域外の副業をするときや、 他にも全く異業種の人がエンジニアの副業をする場合でもさらにハードルが高いです。
ただし、この「ハードルが高い」という点はメリットでもあります。 その理由は、参入障壁が高いため簡単に新しく人が入ってこないからです。 新しく人が入ってこれないと、自分自身の市場価値が劇的に下がることはなく、需要があるならむしろ価値は高い傾向になります。 しかも、ひとたびスキルを身につければ案件も取りやすくなり、その案件のキャリアをもとにさらに良い案件を取れる、というポジティブループができるからです。
まとめ
エンジニアが副業をするメリット・デメリットについてまとめました。
- 1. 好きなことができる
- 2. 有形資産が増える(お金)
- 3. 無形資産が増える(スキル、コネクションなど)
- 4. 意識が変わる
- 1. 時間的コストが高い
- 2. (未経験の場合)ハードルが高い
この記事がどなたかの参考になれば幸いです。