エンジニア副業の稼働時間はどれくらいか⏱️ 可処分時間から考える副業の時間
現在は技術面接官をしていてエンジニア副業を希望する候補者に技術面接をしています。
この記事で解説する 「エンジニアの副業時間はどれくらいなのかについて調査」 を読めば、 副業をしようと思ったとき事前にどれくらいの時間を見積もっておけばいいのかがわかるようになります。
まずは、エンジニアの副業時間についてから紹介していきます。
一般的なエンジニアの副業時間
結論、エンジニアの副業なら週に10時間くらいを見積もっておく のが良いかと思います。
ここからは、どうしてその数字になったのかを調査した内容を紹介していきます。
総務省調査(2021): 副業は1日あたり3時間15分
総務省の調査資料を見ていたら副業の項目があり、結果は下記のとおりです。
(1) 「副業関連」の行動者平均時間は3時間 15 分… 「副業関連」の行動をした人の割合(行動者率)は 0.7%で、…
こちらはエンジニア以外の職種も含んだ正社員の副業時間でで、だいたい下記のように読み解いて良いかと思います。
- 副業時間: 約3時間/日
- =約21時間/週(3時間の数字は週全体平均なので、週に換算する時は土日のことは考慮しない)
- 副業をしている人: 約1%
個人的な意見ですが、全国民の有業者の中で副業をしている人はまだまだ1%とかなんですね。もう少し多いのかと思っていました。 また、副業時間について21時間/週となり思ったよりも稼働時間が多いです。 後述する自分の経験でみても、このペースでずっと稼働するのは正直かなりハードワークなはずですので。
LAPRAS調査(2022): 副業時間が3〜9時間/週が67%
転職サイトのLAPRASによる「エンジニアの副業時間」に関する調査結果 を見つけたのでこちらもみてみます。
副業に充てられる時間は、「週20時間まで」が上限時間と見られる 3〜5時間が38.1%で最も多く、週20時間未満が95%となった。… 3〜5時間 38.1%… 6〜9時間 29.0%…
ITエンジニアの2人に1人は副業経験あり。副業に充てられる最大時間は 「20時間/週」 | LAPRAS株式会社のプレスリリース
下記のように読み解けるかと思います。
- 週の副業時間: 約3〜20時間が90%で、3~9時間が67%ほど。
個人的な意見ですが、過半数を占めている稼働時間は約3~9時間で、 その中のMax9時間を参考に「約10時間くらいあればいい」と考えておくのが良さそうですね。
自分の過去の副業時間
この記事を書くにあたり「そういえば私が過去にやった分はどれくらいだったんだ?」と思い、 2022年ごろの自分の副業時間を確認してみたところ、約30~40時間/月くらいでした。
このときの副業は、稼働時間が固定ではない契約で稼働が発生した分だけを月末に請求する形でした。 そのため、月によって大きく変動しています。 80時間/月の時は結構ハードワークした月で、基本的には30~40時間/月くらいの稼働で落ち着いていました。 おおよそ下記のような時間でした。
- 最大: 80時間/月(ただし、ハードワークした月)
- 約30~40時間/月 (月あたりの稼働時間)
- → 約7.5〜10時間/週 (週あたりの稼働時間)
- → 約1〜1.5時間/日 (日あたりの稼働時間)
個人的な意見として、自分の数字を改めて見直した結果、副業の時間はおおよそ10時間/週だったとみて良さそうです。
結論、副業時間は10時間/週でみるのが良さそう
結論、副業時間は週あたり10時間くらいで見積もっておくのが良さそうでした。
この数字はLAPRASの調査と自分の実体験の両方において整合性の取れるのが根拠です。 総務省の数字とは少し違いますが、エンジニア職で限定するとこういった形になるのかと思って排除しています。
もちろん、人によっては「もっと稼働する!」とか「もっと少なくても十分!」という意見があるかと思いますので、一例として参考にしてもらえればです。
自分の可処分時間を測ってみる
次に、副業をやるにあたり「正社員の可処分時間はどれくらいあるのか?」をみていきます。
結論なのですが、自分が出した見積もりでは副業に回せる可処分時間は多くても20時間/週でした。
では、実際にどういうふうに可処分時間から副業時間を計算したのかを紹介していきます。
計算の流れ
下記のような流れで考えていきます。
- Step1. 平日の中で使える時間を考える
- Step2. 土日の中で使える時間を考える
- Step3. 計算して1日/1週間/1ヶ月の中で使える時間を考える
では、1ステップずつ見ていきましょう。
Step1. 平日の中で使える時間を考える
まず、平日の中で使える時間を考えてみます。 自分のやり方として、平日の1日を考えるときは時間を3等分します。
- A. (8時間) メインの時間: フルタイムの本業
- B. (8時間) 睡眠
- C. (8時間) プライベート時間
メインの時間として、正社員の場合は本業の仕事時間になります。 就業内容によって増減するかと思いますが、一般的には1日8時間くらいの稼動になるかと思います。 ひとまず、残業は考えないことにします。
睡眠の時間ですが、8時間を確保します。 この時間を削ってしまう人がいるのですが、もし睡眠時間が足りていないなら副業をやる以前の話で、 生活において最低限の必要ラインすら満たせれていない状態です。 そのため、ここは絶対に削れない時間になります。
残りの8時間はプライベートの時間となります。 では、このプライベート時間の内訳をさらに考えてみます。
プライベートの内訳を考える
プライベートの時間を下記のように細分化しました。
- プライベート時間: 8時間の内訳
- 3時間: 食事時間(朝昼夜でそれぞれ1時間ずつ。朝は寝起きで準備時間も含む。)
- 1時間: 家事、風呂
- 0.5時間: その他(寝る前の時間、買い出しなど)
- 0.5時間: 運動
- 3時間: 自由時間🚀
結果、平日1日のうちに使える時間は約3時間になりました。
Step2. 土日の中で使える時間を考える
次は、土日の使える時間を考えます。
平日で仕事+副業をしている想定なので、週末の時点でかなり疲れてる状態です。 なので、まず日曜日は完全に休みとしましょう。 次に、土曜日は稼働するとしても半日は落ち着いた時間がほしいと想定します。 そのため、フルタイムの半分の時間で4時間になります。
- 土日の稼働時間
- 土曜日: 4時間(半休)
- 日曜日: 0時間(全休)
結果、土日の使える時間は約4時間になります。
Step3. 1日/1週間/1ヶ月の中で使える時間を計算する
ここまでで必要な数値が見積もれましたので、計算によって下記のように導き出せると思います。
使える時間 | 計算式 | |
---|---|---|
1週間の中で使える時間 | 約20時間 |
|
1日の中で使える時間 | 約3時間 | 20時間 / 7日 = 2.8時間 → 約3時間 |
1ヶ月の中で使える時間 | 約80時間 | 約20時間 x 4週 = 約80時間 |
これで「1日あたり3時間、1週間あたり20時間、1ヶ月あたり80時間」が可処分時間となりました。
この時間はあくまで「稼働時間の最大」なので、毎日こんなに副業していたら体が持ちません。 また、この見積もりはフルリモートの正社員+副業で通勤時間がないケースですし、残業や他にプライベートの予定があるなら、さらに自由時間が減ることになります。
まとめ
この記事のまとめとして、下記の通りです。
- エンジニアの副業時間は、週に約10時間くらいをみておく
- 正社員の可処分時間はそもそも少ないことを意識すること